2009年1月31日土曜日

ヌマンシアvsレアル・マドリード 小鳥たちと白い巨人


 第21節ヌマンシアvsレアル・マドリード戦はヌマンシアの本拠地ロス・パハリートスで行われた。
ちなみにロス・パハリートスとはスペイン語で小鳥たちという意味である。
ヌマンシアのあるソリア市は人口が39,000人ほどの小さな都市で、ファンクラブ会員が85,000人を数えるレアル・マドリードとの一戦はまさに小鳥たちと白い巨人の戦いと言えるだろう。

 ヌマンシアのセルギオ・クレシッチ監督は常々「我々のチームの選手たちは謙虚で、空間を上手に利用しプレーをする。我々にはスター選手は必要ない」と話しており、彼らのプレースタイルは自陣で守りを固め、ボールを奪うと素早く反撃に出るというものである。
しかし今日のヌマンシアは違った。謙虚さとは無縁のように怒涛のごとく攻めた。そのヌマンシアの攻撃に対しレアルの選手たちは余裕を無くし、調子が出ない。唯一右サイドにポジションを取ったロッベンのみが左右の足を自在に操り、シュートを狙える状況を作り出した。
ヌマンシアの選手たちはゴルカ・ブリトとアシエル・ゴイリアの二人のFWを中心に敵陣をよく攻めた。しかし前半26分の決定的チャンスでハビエル・デル・ピーノがヘディングをはずしてしまう。
前半のヌマンシアは点を取れるに値するプレーが随所にあった。それに引きかえレアルの前半におかる唯一のチャンスは34分のエインセのヘディングシュートだけであった。しかしこのシュートもヌマンシアのDFディマスにより阻まれてしまう。行き詰まりを見せるレアルの攻撃。


 しかし後半に入ると事態は一変する。後半開始早々48分、ラウールがイグアインのシュートのこぼれ球をうまく拾いゴール。このゴールはラウールにとって記念すべきゴールとなる。ラウールはレアル・マドリード史上最もゴールを決めたアルフレッド・ディ・ステファノの307ゴールに並んだのだ。
こうなると勝利の女神は白い巨人に味方をする。ラウールのゴールからわずか8分後ロッベンのゴールがヌマンシアゴールに突き刺さる。
ヌマンシアも反撃を試みるもカッシージャスの好セーブにゴイリアのシュートは阻まれる。
フアンデ・ラモスは勝利を確信するとロッベンをベンチに下げ、ファン・デル・ファールトを投入する。そしてフアンデ・ラモスの確信は的中する。
この後レアルのDFガゴが2枚目のイエローカードをもらい退場するも、ヌマンシアは前半の勢いを取り戻すことはなく0-2のままゲームオーバーを迎えた。


 

0 件のコメント:

コメントを投稿